2008年11月03日 ClearPageFileAtShutdownで断片化は直りません、速くなりません
_ [PC][カスタマイズ] ClearPageFileAtShutdownで断片化は直りません、速くなりません
「ClearPageFileAtShutdown」を「ページファイルを消して断片化解消」とか「ページファイルを毎回消すので速くなる」とか書いてあるページが見られますが、全部嘘です。鵜呑みにしてはいけません。
ほんとうは、「ページファイルの残存データをゼロクリアして安全性を高める」というセキュリティ面の設定です。
実験
実験前
Diskeeper Liteで様子を見ます。黄色っぽいのがページファイルですが、断片化しすぎです…
いざ、シャットダウン
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Managementの「ClearPageFileAtShutdown」を1にします。
そしてシャットダウン。
起動前に確認
さて、ページファイルはどうなっているでしょうか。Damn Small Linux(DSL)を使って、Windowsを起動する前に確かめてみます。
消えていません。サイズが変わっているわけでもありません。
実験後
再びDiskeeper Lite。ページファイルの断片化は実験前と全く変わっていません。
※「空き容量なさそうだから変わるわけないじゃん」と言いたいかもしれませんが、実際は20%ほど空きがあります。なのに全く変化がないんです。
ホントの「ClearPageFileAtShutdown」
以前「安直に「LargeSystemCacheを1に」と言う人が多すぎる」でも取り上げたTechNetから、「ClearPageFileAtShutdown」。Microsoftによるありがたい解説です。
システムを終了するときに、使われないページをゼロクリアするかどうか指定します。これは、別のプロセスによってページが読まれるのを防ぐWindows Server 2003のセキュリティ機能です。システムや動作中のプロセスによって使われているページをゼロクリアすることはできません。
注意: 値を変更すると、お使いのコンピュータのパフォーマンスが低下するでしょう。
…ということで、データを読み取られないようにするためのセキュリティ機能です。ページファイルそのものが消えるわけでも、断片化が解消するわけでも、起動が速くなるわけでもありません。