S.M.A.R.T.を読む - 危機回避編

2009/1/16 0:30
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おやくそく

  • 突然死を予測することは不可能に近いので,日頃からバックアップを取ること。
  • ディスクチェックが死を招く恐れもあるので,直ると思って安易にしないこと。
  • “故障日”はアテにならない,アテにしない。

    こんな都合よく壊れてくれるハードディスクは見たことがありません。
    (※すべてのソフトウェアがこのような予測をしているわけではありません)

Raw(生)値が読めるソフトウェアを使うこと

  • Value(値), Threshold(しきい値), Worst(最悪値)だけではなく,各属性の Raw(生) の値が表示できるソフトウェアを使います。
  • “Reallocated sector count”などの一部属性では,ValueよりもRawを読み取るほうが判断しやすいからです。

危機回避編

危機回避に有用と思われる属性のうち,基本的な属性に絞ってまとめてみました。

基本

  • Value(値): 現在の値です。ふつう「100」が最高値で,悪くなればなるほど値が小さくなっていきます。
  • Threshold(しきい値): メーカーが定めた「これより下回ると危ない」という値,いわば限界点です。
  • Worst(最悪値): ハードディスクが生存している間でもっとも悪かったときの記録です。
  • Raw(生): 加工していない状態,そのままの値です。

Raw Read Error Rate (Valueを見る / 経年劣化で徐々に悪化)

  • こんなときは正常です:
    • Valueが非常にゆるやかなペースで悪化する。経年劣化ですので,これを機にバックアップをとりましょう。
    • ときどき±5くらい変動する。HGST(IBM)製のハードディスクでよく見ますが,問題ないようです。
  • こういう属性です:
    • ハードディスクのデータを読み取るときに発生したエラーの多さを表します。
    • 正常に読み書き出来ているように見えても,ハードディスク内部では読み取りエラーが発生し,その都度エラー訂正が行われています。
    • そのエラー発生の多さを数値化することで,ハードディスクの劣化具合を示しています。

Reallocated Sector Count (Rawを見る / ディスク不良で増加)

  • こんなときは正常です:
    • Raw が 0 (0h) のとき。問題はありません。
  • こんなときは要注意:
    • Raw が 1~2 (1h~2h) のとき。今後増加しないかどうか注意しましょう。1のまま長期間増えない場合は,初期段階の軽微な不良だった可能性もあります。
  • こんなときは危険:
    • Raw が 3以上 (3h~) のとき。バックアップを取りましょう。
    • Raw が 増加傾向 にあるとき。バックアップを取りましょう。
  • こういう属性です:
    • ハードディスクの領域(セクタ)に不良が発生したために,予備領域への移し替えが行われた領域の数を示します。
    • たった1つでも存在していれば,他の領域でも発生する,発生している可能性が高く,注意が必要です。
    • 類似属性に “Reallocation Event Count” がありますが,こちらは「移し替えた数」ではなく「移し替え処理を実行した回数」を示しています。読み方は本項と同じで差し支えありません。
    • 余談ですが,故障したハードディスクを見たところ50以上になっていました。

Current Pending Sector Count (Rawを見る / 重大なディスク不良で増加)

  • こんなときは正常です:
    • Raw が 0 になっている。
  • こんなときは危険です:
    • Raw が 1以上 になっている。速やかにバックアップを取りましょう。覚悟があれば,ディスクチェックを「不良セクタをスキャンし、回復する」チェック付きで行います。
    • ディスクチェックでRawの値が減少しない。もう限界です。
  • こういう属性です:
    • 不良な領域のうち,まだ移し替えが行われていない数を表します。つまり,不良な領域が存在しています。
    • ディスクチェックによって移し替えが行われると,0に戻ります。ただし,(当然)Reallocation Sector Countが増えます。

Ultra ATA CRC Error Rate (Rawを見る / 転送エラーで増加)

  • こんなときは異常です:
    • Raw の値が増える。ケーブルの接触不良で発生するケースがありますので,接続し直して様子を見ます。
      • 転送速度の低いPIOモードに変更されている場合があるので,あわせて設定を確認しておきます。
  • こういう属性です:
    • ハードディスクそのものではなく,コンピュータとの転送において発生したエラーを表します。
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